結婚式や入籍など、おめでたいことには縁起の良い日を選びたいという新郎新婦がほとんど。行事に合わせて「お日柄」を選ぶことは、昔から続く風習でもあります。
また、お日柄は新郎新婦だけでなく、親世代や祖父母世代も気にされることが多く、日取りを決めるときにはひとつのポイントとなるでしょう。
そこで今回は、縁起が良いとされる吉日には、それぞれどんな意味があるのかも解説し、2019年度の縁起の良い日取りをランキング形式でご紹介します。2019年に結婚式や入籍を考えている人は、お日取りを決める際の参考にしてみてください。
入籍日や結婚式に縁起の良い「吉日」が選ばれる理由
結婚式や入籍日だからとお日柄にこだわらなければいけないという決まりはなく、ふたりの交際記念日やイベント日、語呂合わせで日取りを選ぶ新郎新婦もいます。
こうした新郎新婦が増えていく中でも、お日柄にこだわる新郎新婦が多いのは「縁起が良い日」というだけで、気持ちの面での満足感や安心感などが異なるからではないでしょうか。その他、両親や祖父母、親戚がお日柄にこだわっているからという理由もあるでしょう。
また、行事に合わせてお日柄を選ぶことは江戸時代から続く風習のようなもの。昔のしきたりや伝統に沿って自然な流れで縁起の良いお日柄を選ぶ新郎新婦は多いです。
その日の運勢を知る「お日柄」の根拠や意味
お日柄にはどのような根拠があって、その日の運勢を決めているのか、運勢に効果はあるのかなど、気になる新郎新婦もいるでしょう。また、「お日柄は気にしていないけど、結婚式の日取りに迷っている」という人でもお日柄について知ることで、日取り決めの参考になるかもしれません。まずはお日柄について確認していきましょう。
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中国から伝わった考え方「六曜(ろくよう)」
一般的に結婚式や入籍日を決める際に参考にしているのが「六曜」というもの。六曜とは、全ての人に関係するその日の吉凶を示す歴注のひとつです。
六曜は先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口の6つ。この6つが毎日規則的に振り当てられています。いわば機械的に決められたものですので、その日の運勢がどうとか、縁起の良し悪しは単なる迷信に過ぎないという人も時代と共に増えてきています。
六曜は2000年以上も前に中国で成立した六壬神課(りくじんしんか)という占いから生まれたもので、日本には鎌倉時代から室町時代にかけて伝わったそう。しかし、六曜がどこから伝わったか、誰だ生み出したものかはいくつかの説があり、謎も多く残ります。
六曜に関してはさまざまな意見がありますが、もしも六曜がその日の運勢を左右するものではないとしても、「縁起を担ぐ」という意味では日取り決めの参考にしたいひとつの要素といえます。
では次に六曜それぞれにどんな意味があるのかをご紹介します。
大安(たいあん)
「大いに安し」という意味で、六曜の中では最も運勢の良い日。何をやっても上手くいく、最高の吉日。結婚式や入籍、結納などのおめでたいことには昔から大安に行うことが喜ばれている。
友引(ともびき)
「勝負をしても勝ち負けが決まらない」「友にも厄事が及ぶ」など2つの意味を持つ日。昼11時~13時以外の時間帯は吉とされている。
友を引くという言葉から「友へ幸せのお裾分け」を意味するため、結婚式にも選ばれている。
先勝(せんしょう・さきがち)」
「先ずれば即ち勝つ」という意味で、何事も先手を打つ、急ぐことが吉とされている日。よって午前中の運勢が吉。結婚式や入籍は午前中がおすすめ。
先負(せんぷ・さきまけ)
先勝の反対で「先ずれば即ち負ける」という意味。午後が吉とされている。結婚式をするなら午後スタートが望ましいが、万事に静穏であることが好まれる日でもある。
赤口(しゃっこう・せきぐち)
赤の字のごとく、火の元や刃物には気を付けなくてはならない日。正午が吉とされている。
仏滅(ぶつめつ)
「仏も滅するような大凶日」という意味で、六曜の中でも最も運が悪い日。よって結婚式や入籍日などのおめでたいことには特に避けられている。
また、仏滅は「物滅」と置き換えられ、今までの物事を真っ新な状態に滅するという意味で解釈されることもあり、新たなスタートを切る結婚式や入籍日にあえて選ぶ人もいる。
年に数回訪れる最上の吉日「天赦日」
六曜の意味や、どのお日柄が結婚式に良いかなどは何かと耳にすることも多いかと思いますが、六曜以外にも縁起が良いとされる日取りはいくつかあります。
「大安はありきたり」「大安よりも良いお日柄ってないの?」という新郎新婦におすすめなのが天赦日です!
大安よりも縁起が良い「天赦日(てんしゃにち)」
天赦日は大安よりも縁起が良い日とされ、「百神もが天に昇り、天が万物の罪をも許す日」という意味があります。引っ越し、入籍、結婚式、開業、財布の買い替えなど、どんなことにも吉とされている最高に縁起の良い日。
カレンダー上ではいくつかのお日柄が重なることがありますが、天赦日においては縁起の悪い日と重なったとしても、その影響を受けないとされています。
年に5~6回のみの貴重な吉日
最も縁起が良いとされる天赦日は、年にわずか5~6回ほどしかない貴重な吉日です。天赦日に結婚式や入籍を行いたい人は数少ない日取りから選ぶことになるため、より計画的なスケジュール調整が必要となります。
また、大安に比べて認知度の低い吉日ではありますが、縁起が良く人気の日取りとなるため、気になる式場には早めの確認を行うといいでしょう。
2019年の天赦日
- 1月27日
- 2月10日
- 4月11日
- 6月26日
- 9月8日
- 11月7日
- 11月23日
2019年は平均5~6回しかない天赦日が、なんと7回も訪れるようです。2019年が丸ごと縁起の良い年にも思えてくるような特別感があります。
また、結婚式に人気のシーズン11月には2度もあり、11月23日は土曜日のため、人気の式場では予約が早く埋まってしまいそうです。
ご利益に恵まれる吉日「一粒万倍日」
その言葉の通り、ひとつのことが倍になって実るという意味を持つ一粒万倍日は、結婚式や開業など、新たなスタートを切る日には幸先の良いお日柄とされています。大安や友引などの六曜と合わせてチェックしておきたい縁起の良いお日柄です。
たくさんの幸せが実る「一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)」
一粒万倍日は「一粒の稲穂に何倍ものお米が実る素晴らしい日」とされ、この日に新たなスタートを切ることでたくさんの幸せが実ることから、結婚式や入籍日にも喜ばれるお日柄です。また逆に、一粒万倍日にお金を借りると借金が倍になってしまうともいわれています。
凶日と重なると効果が半減するといわれていますが、吉日と重なった際には幸福度が倍になるのが一粒万倍日の特徴です。
月に3~6回程訪れる
一粒万倍日は数の少ない天赦日に比べて回数が多く、結婚式や入籍日の日取りに選びやすいです。その数は月に3~6回程。回数が多いだけに他の吉日と重なっていることも珍しくはなく、幸福度が倍になるラッキーな日取りを見つけられるかもしれません。
2019年の一粒万倍日
- 1月2日、3日、6日、15日、18日、30日
- 2月9日、21日、26日
- 3月5日、6日、13日、18日、25日、30日
- 4月9日、12日、21日、24日
- 5月3日、6日、7日、18日、19日、30日、31日
- 6月13日、14日、25日、26日
- 7月8日、11日、20日、23日
- 8月1日、4日、14日、19日、26日、31日
- 9月7日、8日、15日、20日、27日
- 10月2日、12日、15日、24日、27日
- 11月5日、8日、9日、20日、21日
- 12月2日、3日、16日、17日、28日、29日
こうして見ても、一粒万倍日は年間で何度も訪れることが分かります。大安や天赦日と重なっている日取りもいくつかあり、一粒万倍日では注意が必要な凶日と重なっていても、天赦日と重なっていれば打ち消してくれるため、より縁起の良いお日柄となります。
結婚式や入籍日を決める際には、ぜひ一粒万倍日も合わせてチェックしてみてください。
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意外と知らない!結婚式や入籍日におすすめの縁起の良い日
大安、天赦日、一粒万倍日の他にも、結婚式や入籍日におすすめの縁起の良い日はいくつかあります。中でも吉日と重なっていることの多い、3つの吉日をご紹介!
母倉日(ぼそうにち)
数ある歴注の中でも、特に結婚に良いとされるのが母倉日です。「天が人を慈しむ日」という意味を持ちます。天からの寛大な温もりを感じられる愛に溢れる日。結婚式に選びたい縁起の良いお日柄です。
大明日(だいみょうにち)
年間約150日も訪れるという大明日は、天赦日と同じく凶日を打ち消すほどの大吉日です。大明の字のごとく「天と地が明るく照らされる」という意味を持ちます。明るくおめでたいムードのただよう大明日は結婚式や入籍にも最適。日数が多いことから結婚式の日取りに選びやすいところも嬉しいポイントです。
天恩日(てんおんにち)
「天から恩恵を受ける」という意味を持つ天恩日は、結婚式や結納、入籍などおめでたいことに喜ばれるお日柄です。親世代や祖父母世代も納得の行くお日柄といえるでしょう。
大明日と同じく日数が多いため、大安や天赦日だとスケジュールが合わないというときは、天恩日で探してみるのもおすすめです。
2019年縁起の良い日ランキング
結婚式や入籍などを、2019年に控えている新郎新婦へお日柄の良い日をランキングで簡単にご紹介します。日取り決めの参考にしてみてください。
10位 12月3日 大安・一粒万倍日
12月3日は凶日と重なることのない大安と一粒万倍日の縁起の良い日。12月中旬から下旬となるとゲストも忙しく招待しづらくなるため、12月上旬では狙い目の日取りです。
その他12月は15日日曜日の大安、21日土曜日の大安、大明日なども吉。
9位 3月5日 大安・一粒万倍日
まだ少し肌寒さの残る3月5日は大安と一粒万倍日が重なる縁起の良い日。卒業や引っ越しシーズンでこの時期の式場は大安でも比較的空いていることが多いため、予約も取りやすいでしょう。
8位 5月6日 大安・一粒万倍日・母倉日
ゴールデンウィークに重なる5月6日の大安は、一粒万倍日と母倉日が重なる縁起の良い日。凶日とも重ならないため、連休中に結婚式を挙げようと考えている新郎新婦にもおすすめです。
7位 11月10日 大安・天恩日・大明日
結婚式の人気シーズン11月には天赦日が2度も訪れますが、やはりこの時期の大安は天赦日に負けない人気を誇ります。特に10日は大安と天恩日、大明日が重なる良い日取りです。
6位 2月9日 大安・一粒万倍日・大明日
2月は10日に最高の吉日とされる天赦日が訪れますが、結婚には凶とされる虎の日と重なることもあり、今回は大安、一粒万倍日、大明日が重なった2月9日を選出。天赦日に負けないくらい良い日取りです。
5位 11月23日 天赦日・天恩日
11月は2度も天赦日が訪れます。そのうち23日の土曜日は天恩日と重なり、縁起の良い日取りです。六曜では赤口と重なっていますが、天赦日であるがゆえに気になりません。
また、11月7日は結婚式にも良いとされる友引と天赦日が重なる日です。凶日ともかぶっていないため、同じくらいおすすめの日取りといえます。
4位 6月26日 天赦日・一粒万倍日
ジューンブライドで人気の6月にも天赦日が訪れます。一粒万倍日と重なり、縁起の良いお日柄です。この日は仏滅でもありますが、今までのことを真っ新にして、夫婦として新たなスタートを切るには最高の1日という解釈もでき、結婚式や入籍にもおすすめの日取りです。
3位 5月30日 大安・一粒万倍日・天恩日・母倉日
5月30日は吉日だらけのハーピーデイ。ゴールデンウィークが終わった中旬から下旬にかけては結婚式の人気シーズンです。その縁起の良さから、お日柄を意識している人は狙っている日取りかもしれません。平日ではありますが、要チェックです。
2位 1月27 天赦日・一粒万倍日・天恩日
1月27日は不成就日という凶日と重なっていますが、天赦日が全てを打ち消してくれます。日曜日ということもあり、結婚式にも選びやすい日取りです。
1位 9月8日 天赦日・大安・一粒万倍日
2019年の9月8日は、大安と一粒万倍日が重なった貴重な天赦日。不成就日と重なっていますが、それにも勝る格を見せつけ、1年で最も縁起の良い日となっています。
日曜日かつ9月は段々と人気が高まってくるシーズンでもあるため、結婚式の日取りに考えている人は早めの予約がおすすめです。
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最後に
本記事ではお日柄についてや縁起の良い日取りをご紹介しましたが、新郎新婦ふたりが良いと思った日取りが最高の日であるということを最後にお伝えします。
中には家族の意見を取り入れて、お日柄によって日取りを決める新郎新婦もいるでしょう。しかし、最終的にはふたりが納得のいく日取りを選ぶのが一番。昔から親しまれているお日柄もひとつの参考資料として、ベストな日取りを見つけてみてください。